The Vagina Monologues 終了しました。

観に来てくださった方々、ブログを書いてくださった方々、ありがとうございました。やっぱり聴者の反応はだいたい自分を基準にしてわかるけど、ろうの方の感想を読むのも新鮮。
http://d.hatena.ne.jp/saebou/20090822
えーっとヴァギナについては処理を悩んだところですが、演出やプロデューサー兼キャストの大橋ひろえさんと打ち合わせしたときにヴァギナのままでということになりました。それについてのお客さんの反応も賛否両論ですね。自分が演出家なら「まんこ」でやると思うけれど。VaginaとCuntをどう訳し分けるかも日本語にするとき難しいんですよね。それもありました。また今回のターゲットの客層に対して生理的な嫌悪感や拒否反応なく届く言葉となるとヴァギナという選択肢になるのではとも思います。まさに65以上の私の祖母と両親にも観せたのですが、「まんこ」だったら泣かれたかもしれないですね(笑)。あと「彼」は、Heではなくて「カレシ」というときのsteadyの「カレ」という意味だったのですが、もう少し減らせばよかったかな。ともあれ、今回の作品に関しては、手話の動きに合わせるために、ある程度、映画字幕のごとく台詞を削ってゆく作業が入ってます。また翻訳にかんしては演出の方の手が非常に入っていて、ほぼ共同台本のような感じですのでその点は弁明というつもりではないけど、いちおう書いておこうかな。演劇の現場における翻訳者の立場は映画における脚本家と同じようなものではないかと映画業界の人に言ってみたら、映画の脚本も現場でどんどん勝手に変更されてってしまうそうで、こまめに見張っていないといけないという話を聞きました。共同作業はそういう面がむつかしいね。