彼女のことを、ある意味で仲間だと感じた。シナイちゃんへのどうにもならない感情を持っているところや、そして人生あきらめが肝心とみずからに言いきかせているところがだ。だめだとわかった瞬間からすべてが始まる。でもうまく始められなくて困っている。彼女も、私も。年齢は関係ない。(栗田有起『お縫子テルミー』)